「福ハ内」は鶴屋吉信の冬を代表する晴れやかな縁起菓。
明治三七年のこと、鶴屋吉信四代目当主稲田隺堂(かくどう)が商家の娘さんが節分の豆まきをしているほほえましい光景を目にとめお菓子に表現できないものか・・・と創案したのがはじまりです。
福を招く「お多福豆」になぞらえた、ふっくら桃山製の焼き菓子。
特製の木箱に「枡」の形を模してお詰め合わせしておりますのは「ますます」繁盛しますように、との思いを込めてのことでございます。
福をねがって、ふくよかな味わいをご賞味くださいませ。
かがやく黄金色は、ふんだんに使われた玉子の黄身の色から。 しっとり柔らかな「桃山生地」に、備中白小豆と手亡豆をほどよく炊き上げたなめらかでやさしい甘さの白あんをつつんで、口当たりよく仕上げました。 ほろりとほどける美味しさに温かいお飲み物をあわせて、冬の日のぜいたくなひとときをゆっくりとお楽しみくださいませ。
この美味しさに出会えるのは、冬の間だけ。
毎年この時期を楽しみにして下さるお客様も多い、
鶴屋吉信の自信作です。
福ハ内は、その形の愛らしさと確かな味わい、縁起のよい由来から京都の地で100年の長きにわたり、お歳暮・お正月・節分まで冬の行事のおくりものとして愛され選ばれてまいりました。 お客様の想いと同じく心をこめて、謹製させていただいております。
秋田杉の香りも爽やかな木箱に、「福」の焼印をお入れしふっくらとお多福豆型の焼き菓子を丁寧に詰め合わせて。シンプルに洗練された意匠にも「贈る心」を大切にした伝統の要素を取り入れ、祝いの紅・松の緑をあしらった純白の和紙で丁寧に包みました。山元春挙画伯による「お多福豆」の画に、文人画家・富岡鉄斎の「よはひをます(長寿を授かる)」の讃を添え、その由来と長く愛されてきた歴史を表しています。
この掛け紙は一枚の和紙を折りたたんでできており、中には「福ハ内」誕生にまつわる物語が記されております。
もともとは節分の縁起菓子としてうまれた「福ハ内」は、立春を寿ぐ縁起菓子としてご好評をいただくうち、お客様のお声にお応えするかたちでいつしか年末年始を代表する銘菓としてお取扱をはじめ、こんにちまで長く愛されて参りました。
木箱に使われる赤杉の清々しい香りが新春の晴れやかさを思わせ、きっちりと折りたたまれた掛紙には節目を感じる凛々しさも。ぷっくりとした見た目と優しく甘い味わいは、ご家族皆様どなたにもきっとお喜びいただけます。年末からお正月にかけての贈りもの、ご挨拶のお持たせにぜひおすすめでございます。
100年余のあいだ、京都の地で皆様に愛され続けてきた福ハ内。 召し上がる方すべてのすこやかな暮らしと、長らくの幸せをお祈りしてひとつひとつを丁寧におつくりして参りました。
このようなご時世だからこそ、厄除け招福のお菓子「福ハ内」に健康への願いと希望をこめて、贈り、ご賞味いただけますと幸いです。