本年も鶴屋吉信をご愛顧賜り、弊社一同厚く御礼申し上げます。
もういくつ寝ると、おせち、お雑煮、初詣。
鶴屋吉信のお正月は、干支やおめでたい装いの和菓子が勢揃い。
お年賀や新年のご挨拶に、ご家族揃ってのだんらんにもおすすめです。
寅年の縁起
令和四年の干支は「寅」、寅の年です。
虎は古来、王者や猛将の威厳をあらわす力の象徴として書画にも描かれ、永く敬われてきました。
「虎は千里往って千里還る」「虎穴に入らずんば虎子を得ず」と言われるほど、活力に満ち、勇気と果敢な姿勢を想起させる存在でもある虎。関西地方では節句に張り子の虎を飾ったり、京都の鞍馬寺(左京区)では御本尊にちなみ、狛犬ではなく阿吽の虎の像がお寺の入り口を守っているなど、その勇壮さから魔除けや厄除けの守り神としても、私たちの暮らしの中で親しまれてきました。
京都のお正月
京都では12月13日の「正月事始め」より、新しい年の年神様をお迎えする準備、
「すす払い」や「松迎え」が行われます。
「松迎え」でいただいてきた松を使った「根引き松」は、全国的に知られる大きな門松とは異なり、根が付ついたままの松の枝を半紙で巻き、紅白の水引を結んだもののこと。
地に根付き、成長・繁栄し続けるように…との願いがこめられた、京都独特のお正月飾りです。
花街では「餅花」を飾ったり、大晦日には「おけら詣り」・・・地域ならではの習わしもさまざま。 この冬、京都にお越しになることがございましたら、ぜひ注目してご覧になってみて下さい。
花びら餅と大福茶
鶴屋吉信本店のお休み処でもお楽しみいただける、京のお正月にかかせないもの。
茶道の初釜でも親しまれるお菓子が「花びら餅」です。
平安時代の宮中では元日に「歯固はがため」といって鏡餅、大根、押鮎おしあゆ、橘などを食べて歯の根を固め、長寿を願う儀式があったのだとか。
この品々が「菱葩ひしはなびら」というお餅に変わり、のちに白の外郎ういろうや求肥りゅうひに味噌あんや紅あん、牛蒡を入れて包んだものとして市中に広まったといわれています。
また、梅干しと結びの昆布にお煎茶を注いでつくる「大福茶おおぶくちゃ」もその名の通りおめでたいもの。 その昔、京で疫病が流行したとき、空也上人が梅干しを入れたお茶を病人にふるまったところ疫病がおさまった古事が由来とも言われています。